看護師の感染予防は、あらゆる面で徹底されている。

まず病院といった職場で徹底されているのが、保護具の着用だ。治療に応じて適切な保護具が決められている。
血液や体液の飛沫から守るためにマスクをつけ、粘膜など手に触れる場合は手袋もつける。さらに出血など大きな飛散が懸念される場合は、エプロンやゴーグルを装着する必要がある。
ただ装着するだけでなく、これらの保護具の身につける順番や取り外す順番も決められている。さらに処分するところまでルール化されている。
身につけるときは自分自身を密閉する必要があるため、かなりきつく取り付けなければならない。動きにくく、長時間の装着状態は気分を悪くすることがあるため、配慮が必要だ。
これらのルールは、講習会や研修会を通じ、看護師の間で徹底されている。

それから、隔離も徹底されている。
多くの病院では、あまり空気が無駄に広がらないよう、密室とカーテンで分離されている。特殊な換気システムを導入している施設もある。
また、感染症に携わる看護師の配置や、保護具を脱着する場所まで決められていることも多い。

看護師は、私生活においても感染予防に対しては気を緩められない。
手洗いやうがいはもちろん、しっかり睡眠や食事をとることで免疫力も高め、知識も習得する必要がある。家族に感染させてしまいそうなリスクがある場合は、病院に泊まり込んだり自宅内隔離を実践したりしているケースもある。
このように、看護師は自分だけでなく周りに感染させないよう配慮する必要がある。もちろん毎日の体温や体調の異常といった健康チェックも怠っていはならない。