現役の看護師が行っている感染予防法のひとつが、手洗いだ。
看護師の場合、1日に何度も手を洗っている。このような手洗いは、手についたウイルスや細菌を洗い流すことが大きな目的だ。
看護師や医師などの医療従事者の手洗いは、一般の人とは少し異なることが多い。
たとえば、医療従事者は時間をかけて手を洗う。洗い残した部分がないように手の隅々まで洗うため、医療従事者の手洗いは1分近くかかることもある。
看護師がとくに念入りに洗っているのが、指先や指の間、爪、手のひらなどだ。
指の第一関節から上、親指、人差し指などは、しっかりと洗えていないことがある。ちなみに、手の甲側の指には特に汚れが残りやすい。
手のひらのしわも、うっかり洗い忘れることが多い部分だ。このような部分は、せっけんの泡がついていても、指でこすらないと完全に汚れを落とすことは難しい。
これから仕事を始める新人の看護師も、以上のような部分をきちんと洗えるよう、常日頃から心がける必要があるだろう。
手術などに立ち会う看護師は、ブラシを使って手を洗うこともある。手洗いと併せておこなわれている感染予防法が、アルコールを使った手指の消毒だ。
医療機関では、アルコールが含まれるハンドジェルなどを常備していることが多い。このようなジェルを使う場合も、手洗いの時と同様に汚れが残りやすい部分を意識して消毒する。
アルコールでの消毒は、手洗いで汚れを落とした後に行うのが、ひとつのポイントになる。